NHKの経営委員会は2025年12月8日、井上樹彦(いのうえ・みきひこ)副会長を2026年1月25日付で次期会長に任命することを決定しました。公共放送NHKのトップ交代は、受信料収入やネット展開を巡る経営環境が厳しさを増す中で行われることになります。
井上氏はコメントで「社会環境やメディア状況が大きく変わろうとも、NHKには正確な情報と豊かなコンテンツを届ける使命がある」と述べ、放送とインターネットの融合が進む時代における公共放送の役割継続を強調しました。その一方で、「ネット対応や国際展開、次代を担う人材の育成、受信料収入の維持などの課題は明白」と指摘し、具体的な課題としてオンライン配信体制の強化や海外発信、人材戦略、受信料制度の安定運用を挙げています。
また、井上氏は経営体制について「経営陣を一つのチームととらえ、NHKグループ全体で難題に総力戦で立ち向かう」とし、グループ一体での改革姿勢を示しました。今後、任期開始までの間に新体制の方針や具体的な改革スケジュールが示されるかが焦点となり、受信料制度の見直しやネット同時配信の在り方などを巡って、国民や総務省との議論が一段と注目されそうです。
source: PR TIMES
